最近Amazonでよく見かけるようになったゲーム機のハードウェアがある。その多くはPSPやPSVita、ゲームボーイに似せた作りになっている。
それだけでアウトだと思うが、更に酷いのは最初から著作権のあるゲームが本体や付属するmicroSDカード等に入っていることだ。
現在Amazonで売っているこれらの違法ゲーム機を8つあげてみよう。
1.
・ゲーム機:Goolsky RS-97 ポータブル ハンドヘルド ゲーム機
・収録ゲーム数:内蔵 1151種類
・売り文句:あなたの子供の頃の記憶を回復します。
2.
・ゲーム機:Whatsko ポータブルゲーム機 CPS NEOGEO 懐かしアーケードゲーム機
・収録ゲーム数:1,000以上(レビューの多くは500個と書いている)
・売り文句:四層のサーキットボード、デュアルコアのCPU、DDR2 SDRAM(64M)など備えていますから、すらすら稼働します。
3.
・ゲーム機:COCOall ポータブルゲーム機 ハンドヘルドゲーム機
・収録ゲーム数:3022種ゲーム
・売り文句:HDビデオ出力、ロスレス音楽のサポート、3インチHD液晶スクリーン、TV出力のサポート、ビデオ再生できる多機能のゲーム機です。
4.
・ゲーム機:シュミ ポータブルゲーム機
・収録ゲーム数:2500種ゲーム内蔵
・売り文句:2500種ゲーム内蔵の5.1インチのポータブルゲーム機!GBA/NES/アーケードゲーム USBでコンピュータと接続すれば、GBA/NESなどのゲームをダウンロードできます。
5.
・ゲーム機:Docooler ポータブルゲーム機8GB
・収録ゲーム数:約100個(親切なレビュアーのレビューより)
・売り文句:オススメ:男の子のための大きい贈り物です。
6.
・ゲーム機:Goolsky Retromini ゲーム コンソール 32ビットポータブル
・収録ゲーム数:内蔵40ゲーム (レビューでは主に自炊用と書いてあったが、そもそも自分で吸い出せる技術力があるのかと疑問)
・売り文句:ゲームボーイアドバンスを更に小型に。
7.
・ゲーム機:Whatsko ポータブルゲーム機 8ビット FCレトロクラシックゲーム機
・収録ゲーム数:藏88種ゲーム
・売り文句:テレビ出力、AV出力をサポートします。 (ただし、コンポジット出力)
8.
・ゲーム機:Whatsko アーケードゲーム機 パンドラボックス 5S トーナメントレバー機
・収録ゲーム数:1388種ゲーム内蔵
・売り文句:アケコンで2P対戦が出来る!
他多数。
特徴をまとめると、
・ヤバイにおいがプンプンする。
・主に中国語の表記が多い。
・購入済のレビューでもゲーム収録の報告とハードの使い勝手がリアルに書かれている。
・PSVitaの古い金型を流用してるのではと思うくらい激似の物もある。
・アーケード・コントローラー一体型でテレビとHDMI接続させてプレイするものもある。
では、なぜこれらが流行るのだろう。
買う側に『タダでゲームをやりたい。』という要望。
供給する側に『他人のふんどしで儲かりたい。』という願望。
違法ゲーム機を生産する側に『ハードの生産コストが下がったので採算が出る。』という事実。
これらが根底にあるのではないかと想像する。
過去に似たような例がある。
正常なハードウェアを違法なファームウェアでロックを解除し、ダウンロードしたゲームを遊べるようにしたものがあった。PSP、PS3で流行ったカスタムファームウェア(CFW)である。これは、いたちごっこが続いたがソニーの度重なるアップデートにより防がれ、ほぼ撲滅できた。
悪い意味で一世を風靡したマジコンはゲームメーカーの共闘により駆逐された。
マジコンは既存のハードウェアに乗っかり、吸い出したゲームデータを使ってプレイする。しかし、過去にマジコンは販売が差し止められたので、このように形を変えているが、中身はマジコンと同じである。ハードと一体になって販売されているだけである。各エミュレータを搭載したハード自体の生産コストが下がったから、このようなことが出来るのだろう。
R4などのマジコンが流行ったときも、ゲームが高くて買えないから悪い、クソゲーに金を出せないという理由があったと思う。しかも、製品の発売前にゲームデータが吸い出され、ネット上にアップロードされてることがあったとも聞く。
しかし、古いゲームだからタダでやって良いという道理はない。
これらのハードについて、メーカーは既に把握しているだろう。
違法性が認められる商品に関しては、過去の例から見ても販売が差し止められるだろう。
よく堂々と違法の機種について書けるなと思い、何人かレビュアーを見てみたが、ソレ系の商品に重複してレビューしている人もいたので、自演の業者が少なからず書いていることがわかった。それに乗っかり、うっかり自身でレビューを書いたりしているとサイバー警察から『お尋ねの電話』が来るかも知れない。(あくまでお尋ねで、いきなり逮捕とかはないと思うが)
おしまい。